2007

Genius Party ジーニアス・パーティ

キングダム/見えざる敵 The Kingdom

ドキュメンタリー風の手ブレ感を出そうと四六時中ムダに揺れるカメラ

短いカットをつなぎ合わせてスピード感を出そうとするのはいいが、メリハリなく
これといった見せ場がない映像

キャラを立たせず淡々とした描写はいいが、スター的な見栄えがなくただ地味なだけな役者たち

イントロの状況説明と音楽だけちょっとかっこよかった

⭐5/10

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド There Will Be Blood

すごいリアリティ、重厚な純文学
原作は"Oil!"

ファッションのアメトラの本流・・か?

淡々としていて、主役も一見ジェントルマンだけに静かな狂気がにじみ出る
かすれ気味だが重みのある声が耳に残る ミルクシェイク
 

石油もなんだかんだいって枯渇しないなあ

日本のダニエル・デイ=ルイスは蟹江敬三? 

⭐7/10

ミスト The Mist

原作:スティーヴン・キング

普通の伝統的モンスターパニックムービー
タイトルから連想される神秘感は特になし
人数合わせのアジア系なども出てこず白人世界

ラストは笑わせてるのか?と思うほどひどい

⭐6/10

プラネット・テラー Planet Terror

マジで評価したら負け、な感じの軽さ
過去の作品へのオマージュという名のパク・・・ 既視感のある要素が満載 
血と汗 グチョグチョ ドロドロな特濃メキシコ、スペイン風味

演出の一つとしてのノイズ・エフェクト
一方、昔の名作がデジタル・リマスターでフィルム・ノイズが無くなるという皮肉

⭐7/10

ダージリン急行 The Darjeeling Limited

乾いて枯れた風景をなんとか盛り上げようという
カラフルなインド文化がいい
良い意味でのコスプレ、お遊戯会の舞台のような華やかさ

一方、西洋人主人公トリオのネクタイなしのスーツも上質そうで素敵

…なのだが、環境が強力すぎて人間ドラマの部分は全くつまらなかった
インド旅行のついでに映画撮影したみたいだ

なぜかエンディングに「おおシャンゼリゼ」

ナタリー・ポートマンがチョイ役で一瞬だけ

⭐6/10
大部分がインド北西のラージャスターンの砂漠で撮影された

 シューテム・アップ Shoot 'Em Up

リアリティゼロで軽いがそれなりに楽しい

ヒロインのモニカ・ベルッチが美人だがゴツい
一時期の深田恭子に似ている

ニルヴァーナ、モーターヘッド、モトリー・クルー、AC/DCなどの
絶滅危惧種な白人ロックがサントラで多くかかる

人参

銃撃のみで爆発は全くなし

⭐6/10

REC/レック [Rec]

渾身のやらせドキュメンタリー
ブレア・ウィッチ・プロジェクトと似たアイデアだが、こちらの方がかなり熱くヒロインもかわいい おまけにナイスバディ それをいかしたサービスカットらしきものも一瞬

役者の演技に頼り切り 手持ちのカメラが臨場感を出そうと必要以上に揺れる
そのぶれた映像でチープさをうまくカバー

興奮したスペイン語が独特の悲壮感でムードがあった

続編がたくさんある

⭐9/10

潜水服は蝶の夢を見る Le scaphandre et le papillon

一歩間違うと道徳的、教育的になってしまいそうなテーマだが、エンタメとして
楽しめる作品になっていた

フランス、ファッション業界のセレブな人物としては
まさに天国から地獄

生ける女神のようなお方の存在

ボビーが治療された病院、ボビーがくつろいだバルコニー、家族が彼を連れて行った近くの浜辺などで撮影

屋敷女 À l'intérieur

なんだこの邦題は? 的外れではないが・・・

本田翼の立体感4割増し的な妊婦ヒロイン

18禁も納得の、これはひどい残酷描写、グロ
フラストレーションたまりまくりでイライラ、歯ぎしりの女が
そこまでやるか?という位に殴る、切る、刺す、ドロッドロに流血 オンナは怖い

しかし、見ているうちにイヤな爽快感…

設定上、暗い場面が多く見づらいのが惜しい

屋敷豪太というドラマー、プロデューサーがいた

日本のコピーの「この女、凶暴につき。」は元ネタが古すぎる気が

⭐9/10

カティンの森 Katyn

監督、脚本:アンジェイ・ワイダ
音楽:クシシュトフ・ペンデレツキ

1940年に、ポーランド人2万人以上が虐殺された、カティンの森事件の映画化
映像は美しいが、15禁なだけに重い内容

戦争被害は各国にあるが、これは島国にはない大陸ならではの怖さか

犯人はロシアかドイツか? 忖度による政治的サスペンス

非道な史実に只うなだれるのみ

⭐7/10

レミーのおいしいレストラン Ratatouille

ビジュアルがすご過ぎる 視覚の歓びの極限

アムロとガンダム ネズミと人間 

四足も二足歩行も可能なネズミ 英語も読める ネズミどうしは会話するが、人間と鼠の対話はない、という都合のいい設定

ファッション、音楽など新旧入り混じっている雰囲気 時代がはっきりしない

パリ モンマルトルのアパート

人間ドラマ、ネズミドラマ、二兎を追う者は一兎をも・・・状態に

⭐7/10
ローズマリー、オレガノ、タイム、バジル・・・などはスパイスではなくハーブ スパイスは種、根、茎、果実からで、ハーブは葉から

婚外子が主役なのはこれがディズニー初

ルース・チェンジ Loose Change: Final Cut

ツイン・タワーに飛行機2機がぶつかって鉄筋のビルが丸ごと3つ崩壊するのはあり得ない、という立場の
陰謀論に基づくドキュメンタリー

確かに言われてみればというか、映像を見るとかなり怪しい
完全に爆破のプロの仕事としか思えないほどきれいに、地面にめり込んでいくように
跡形もなく粉々になっている

だが、この系統は、これに対する反論、またその反論ときりがなくて結局真相はわからなそう
政府や当局への取材はたらいまわしにされ、のらりくらりとかわされ、暖簾に腕押し状態で
らちがあかない

・・・という脱力感は別にすると、ドキュメンタリーとしては一本筋が通っていて説得力があり
かなり良かった

⭐7/10

イバラード時間

アニメではないが絵の一部が動く セリフはなく音楽のみ

美しく癒される こんな世界で暮らしてみたい

カラフルな極楽に胸キュンノスタルジア 

宮崎駿ではないが、まことにジブリらしいアート

茨城県ではなく大阪の茨木市にちなむらしい

⭐7/10

鉄人28号 白昼の残月

Tetsujin 28: Morning Moon of Midday : GENCO : Free Download, Borrow, and Streaming : Internet Archive

なぜ2007年にこれなのかさっぱりな、見事なまでのレトロ東京、高度成長期懐古趣味

アニメは明るい絵柄でクオリティ高いが、内容は渋めのタイトルからうかがえる通り、中々暗く重い

ショタコンの語源の正太郎クン、半ズボン姿の少年だがオープンカーをドライブ

彼が操縦する鉄人はズングリ体形にもかかわらず、かなり機動性が高くビュンビュン動く

そんな鉄人とバランスを取るかのように、他のロボットも思わず笑ってしまう開き直った古臭いデザイン

7/10 

ストレンヂア -無皇刃譚-

難しいタイトルだ 「むこうはだん」

味のある風景

プロの声優たち(山寺宏一、大塚明夫)に芸能人(長瀬智也、竹中直人)が混じっているが違和感なくうまい

かなり血生臭く激しいアクション

話もミステリアスで人間ドラマも充実していて面白い 

音楽(佐藤直紀)が超王道

8/10

ミヨリの森

声の出演:蒼井優、市原悦子、天野ひろゆき

「森を守ろう」というありがち過ぎる基本テーマで、出来も普通
グレタさん同様、背後の複雑な問題を無視し、安易な正義感で都合よく使われる看板娘

森の中の集落、合掌造りっぽいお宅は、衣食に問題なくてネットにつながるなら
天国じゃなかろうか

蒼井優は地声を活かしているが、ちょっと刺々しい
森の仲間たちなどのわき役たちはプロっぽくてうまい

冒頭の真昼間にヒグラシは妙、な気が

6/10 

Genius Party ジーニアス・パーティ

福島敦子監督「GENIUS PARTY」 アフロサイケ始原

河森正治監督「上海大竜」大作感のあるSFファンタジー

木村真二監督「デスティック・フォー」個性派CGアート 言葉がわからない

福山庸治監督「ドアチャイム」具体的だが、だからなんだ的な日本日常SF伝統的画質アニメ

二村秀樹監督「LIMIT CYCLE」観念ボソボソ語り 文字でじっくり読まないとついていけないし、その気も萎えるスクリーンセイバー的平板

湯浅政明監督「夢みるキカイ」冒険赤ちゃん 抽象的で一作目に近い

渡辺信一郎監督「BABY BLUE」これも具体的で美しいがよくある自己陶酔青春ものでクサい

⭐6/10

 


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