1998

映画

プライベート・ライアン Saving Private Ryan
アメリカン・ヒストリーX American History X
PERFECT BLUE パーフェクト ブルー

プライベート・ライアン Saving Private Ryan

トム・ハンクス

スピルバーグ、第二次世界大戦、超大作 とりあえず安心して観られる
全く文句のつけようがない 只々浸るのみ

「プライベート」は日本語にしてほしかった 「兵卒」か 兵卒ライアン救出

この作戦はひどすぎる 先頭の方は撃たれ放題死に放題

⭐8/10

映画館はこれを上映する際は音量を上げるよう指示された

アメリカン・ヒストリーX American History X

エドワード・ノートン(ナチスかぶれ兄)
エドワード・ファーロング(ナチスかぶれ弟)

一見陽気なアメリカ西海岸も、一皮剥けばそこには人類共通のドロドロとした
権力闘争が、この場合は人種間の争いが、あった・・・

白人至上主義から改心していく兄弟の様子を描きつつも、どこか微妙な問題提起ぶり
「深刻だぞ、重大だぞ、問題だぞ・・・」と
ネガティブな感情を巧妙に煽っているような気がしないでもなかった

そういったメッセージ性は別とすると、全編に緊張感があって作品としてはかなり良かった

いかにも「兄貴」なノートンは凛々しく、
いかにも「弟」なファーロング(顔色、目つき悪く、煙草を吸う)はけだるく、と
両エドワードとも熱演しており、
ここぞという時にモノクロになる映像(白人対黒人を暗示か?)も美しかった

アン・ダドレー(アート・オブ・ノイズ)の音楽はやたらと荘厳(コーラス、オーケストラ)で
舞台を考えると少々浮き気味か

⭐8/10

トゥルーマン・ショー The Truman Show

テロ以前の明るく爽やかなアメリカが魅力的なコメディ

「自分の人生が全世界にテレビ中継されていた」というアイデア一発ふくらませドラマ

主演のジム・キャリーやエド・ハリスは確かな存在感だが、内容はあまり面白くない

全世界熱狂という、いかにもネット以前なノリが今では白々しい

ラストの無理やり感動へ持っていくのも強引

⭐6/10

ビッグ・リボウスキ The Big Lebowski

監督・製作・脚本:コーエン兄弟

ジュリアン・ムーア(前衛芸術家)
ジョン・タートゥーロ(紫タイツのボウラー)

ジェフ・ブリッジス演じる「デュード」とゆかいな仲間達の、ボウリングに明け暮れる
まったりとした日常
だがデュードが「リボウスキー」という同じ苗字の大金持ちと
間違えられたことからトラブルが起こり・・・というコメディ

ほどよく笑えて、ちょっぴり泣ける・・が、少々軽すぎる気がした

かなり対象が絞られており、微妙なギャグなどは、アメリカの白人で
同じような暮らしをしている人でないとわからないのではないか

映像のギミックでちょっと凝っているところはあったけど

6/10

シン・レッド・ライン The Thin Red Line

ショーン・ペン(少し斜に構えた軍曹)
ジム・カヴィーゼル(正義漢)
ニック・ノルティ(部下の命よりも自分の出世が大切な大佐)

戦争映画なんだけど、ちょっと哲学的というか思索的な断片が入り込む
しかし映像はほとんど明るい南国の野外で、広大な草原、川、ジャングル、爆発シーンなど見ていて
爽快感があった
しかし戦争だけに死と隣り合わせな極限的な状況で・・と、なんとも不思議な雰囲気の
伝えたいことのフォーカスがぼやけ気味の映画だった

The Thin Blue Line という映画もある

7/10

ダークシティ Dark City

タイトル通りひたすら暗い映像 「マトリックス」にも感じた緑がかった暗さ

ジェニファー ・コネリーが作風からすると浮き気味なくらいかわいい

主演の人はパーマの外国人版渡辺謙

キーファー・サザーランドが怪しい博士役にすごく合っている こんないい役者だとは知らなかった

謎の組織に追われる男、記憶がどうのこうのという、いかにもSF的な内容に特撮映像が見事についていっていて説得力を増している

音楽が「惑星」や「春の祭典」のあからさまなパクリオマージュ

8/10

恋におちたシェイクスピア Shakespeare in Love

グウィネス・パルトロウ(恋に落ちる相手)
ベン・アフレック(怒りっぽい俳優)
ジュディ・ディンチ(エリザベス女王)

日本でいえば、ジャニーズ系のイケメンが主演する
「恋におちた近松門左衛門」みたいなものか

あまりにもプリンス(音楽の、ジ・アーティスト)
そっくりのシェイクスピア(ジョセフ・ファインズ)
ヒゲ、表情、動作、全てが彼の影響まるわかり
イスに座る前にクルッ!とターンなんかしちゃったりして

7/10

グウィネス・パルトロウはこれの脚本を1997年にウィノナ・ライダーのオフィスのテーブルで見つけ、読んでいいかと尋ねた。パルトロウはライダーに話さないまま挑戦し役を得た。後にこの役でオスカーを受賞するというパルトロウの自己中ぶりでそれまでの友達は元友人になった。

ベン・アフレックはグウィネス・パルトロウに近づくために参加した

最初の方で女王のために演じられている劇は「ヴェローナの二紳士」

ラスベガスをやっつけろ Fear and Loathing in Las Vegas

濃厚な懐古趣味 豪華なサブカル系コント
画質も内容もノスタルジックでけだるい

タバコ吸いっぱなしのジョニー・デップもべニチオ・デル・トロも役をこなしてはいるが特に魅力は発揮せず

この監督らしいマジだかギャグだかわからない不穏な落ち着かないムード

ラストにストーンズがかかったりして、あからさまに後ろ向きでうんざりするが、ハマる人(ドラッグ経験者?)にはとことんはまりそう

原作(ハンター・S・トンプソン)が名作らしい

6/10

ベニチオ・デル・トロはこの役のために毎日ドーナツを食べ18キロ太った

π Pi

 ユダヤ色が濃いミステリー

錆びたようなモノクロ映像やノリの良いサントラで雰囲気はいい

タイトル通り数学ネタまき散らしで煙に巻かれそうだが「結局なんなの?」という感じでこけおどしに終わった、気がする

6/10

ムーラン Mulan

木蘭辞 

中国が舞台で高らかに歌い上げるミュージカル音楽にかなりの違和感
アメリカの宝塚

東洋文化の極みともいえる山水画のように落ち着いた環境でのやたらイキイキと手振り身振り豊かなカートゥーンキャラにかなりの違和感

一重まぶたのカンフー兄貴がはりきって歌い上げるこれまた違和感

アクション・シーンはかなりすごい 音楽もいい

続編がオリジナルビデオで出た

実写の中国映画もあるらしい

9/10

バグズ・ライフ A Bug's Life

CGが凄い、すご過ぎる アートだ
色、形、動き、パーフェクト!

ストーリーは「七人の侍」風 雨の中のクライマックス 生身の人間が演じるとヘビーすぎる話

敵のボスがジャイアン+出木杉のような切れ者

いい意味で楽天的なアメリカン・スピリット健在

スタッフロールにNG集をわざわざ作成して緊張緩和

同年に似た内容の「アンツ」という映画が公開されている

9/10 

バッタとされているが、食べ物の扱い方、群れて飛ぶ、茶色、跳ねて移動しない、砂漠で生きている、など、むしろイナゴに近い習性を持っている

スコープ比2.35:1で上映された初のCG映画

ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ Lock, Stock and Two Smoking Barrels

これと「トレインスポッティング」と「スナッチ」の記憶がごっちゃになっている。
ワル、ストリート系犯罪ものの傑作か

lock, stock, and barrel 全部, どれもこれも 《★【由来】 「銃の各部分みな」の意から》.

トレインスポッティングとの共通点 イギリス製作
スナッチとの・・  ジェイソン・ステイサムが出演
これだけか

スティングがお父さん役で出演 

6/10

ジェイソン・ステイサムは作中の役のように屋台商人として働いた経験がある

ジェイソン・ステイサムのデビュー作

ラン・ローラ・ラン Lola rennt

監督・脚本・音楽:トム・テイクウア

フランカ・ポテンテ(ローラ)
モーリッツ・ブライブトロイ(ローラの彼氏)

ローラという若い女性が、彼氏のために大金を用意しなければならなくなった、
20分以内に・・・そこで「ラン・ローラ・ラン」
タイトル通りに、気分爽快なテクノをバックに疾走感溢れる作品

一時期流行りまくった時間を行ったり来たりする脚本

8/10

永遠と一日 Mia aioniotita kai mia mera

監督・製作・脚本:テオ・アンゲロプロス

映像はきれいだが眠くなるお話

黒いマントの詩人がギリシャ建築の廃墟に佇むシーンは
本当に美しい

子供を演じたスケベイス(Skevis)君はかわいい

7/10

愛を乞うひと

素晴らしかった・・・

重くて地味な典型的純文学邦画だが、最後の展開には一本取られた

ヤクザが人を脅す時に、ここぞという時は声を上げずに逆に落とす、ような、
あるいは音楽が盛り上がり高揚した頂点で突然沈黙する、ような、そんなインパクトがあった

途中、台湾に行ったりしたが(あまり必然性、説得力は感じられず)、
現地の俳優らしき人に一人、おそろしく日本語棒読みの人がいて

「オマエタチニナニガワカルカ!」

これにも一本取られた

テレビドラマ(篠原涼子)もあるらしい

10/10

PERFECT BLUE パーフェクト ブルー

全体的に救いのないイヤ~な話

アイドルがグループ脱退するのを「卒業」というのがすでにあったのか

夢と現実が都合よくごっちゃになる

ストーカーの声が軽すぎて笑えた

ラストの歌が80年代っぽい

⭐7/10

serial experiments lain

静かでゆったりというかダラダラ引き伸ばし感が強い明るくはないアニメ

何やらもっともらしい理屈をこねくり回すが、結局何だったんだのかさっぱり

無表情で見開いちゃったビー玉のようなギョロ目多用の演出が鬱陶しい 猫じゃあるまいし

5/10

音楽

The Miseducation of Lauryn Hill

声だけでひとつの場や宇宙が出来てしまう

芳醇な90年代風味のドカドカうるさい硬めのビート垂れ流しなオケも
ボーカルが乗ると気にならなくなる

黒人、女性ときたらもう音楽では最強、か

はやりに流行ったヘアアイロン普及前のドレッドヘア

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