1983

映画

スカーフェイス Scarface

アル・パチーノ ミシェル・ファイファー

70年代の暗さと80年代の軽さが混ざった、独特の雰囲気 

このころはまだ暴力描写がストレートで迫力がある

皆ギラギラしていて今よりも野性的で元気に感じられる

ジョルジオ・モロダーのシンセがモロ80年代ダー

8/10

ヴィデオドローム Videodrome

監督、脚本:デヴィッド・クローネンバーグ

ガシャガシャと操作するビデオ機器、テープの時代

ブロンドじゃないブロンディのデボラ・ハリー、ジェームズ・ウッズ 二人ともエロい

仮想現実、ヴァーチャルリアリティのはしりだが、まだタイトルのそれっぽさに
実際の映像が追い付いていなくて地味

ハイテクとピザのようなグチャグチャなグロ まったく正反対のテイストを同居させる個性

7/10

ウォー・ゲーム WarGames

普通の少年大事に巻き込まれ、はガンダムやエヴァンゲリオンと同系か
しかしこれは登場人物が少なすぎて緊迫感なし

当時の米ソ冷戦下だった世相を活かしているが、
アメリカ側のほんの極一部の描写のみなので独り相撲感

軍事施設のセットは大掛かりだが
結局そこ一か所だけだった

5/10

スリラー Michael Jackson's Thriller

まだ黒く、男らしかったマイケル 
歌声は力強いのにセリフの声はか細い 切れのいいダンスはさすが
赤いジャケットもカッコイイ

音に対して映像がものすごく古く感じられる

当時「舞蹴」というパロディキャラを深夜番組で見た

8/10

(真っ暗な森の中で)「ガス欠だ」

カルメンという名の女 Prénom Carmen

監督:ジャン=リュック・ゴダール

マルーシュカ・デートメルス(カルメン X)

フランスのインテリ派の60年代代表と思われるゴダール先生の80年代の作品

ストーリーは、あったようで、銃撃シーンもあったりして、中々スリリングだったが
ヒロインのカルメンを演じた女優が色っぽかった・・という感想しか出てこない

テレビで見たとき、あるシーンで男性の股間にモザイクがかかっており、断り書きに
「性器を激しくエレクトさせているため・・」と出ていた

ノスタルジア Nostalghia

監督、脚本:アンドレイ・タルコフスキー

今まで観たこの監督の作品の中で一番気に入った

最初にスタッフロール

アナログのしっとり画質がいい
イタリアが舞台らしく、西洋のわびさびの極致ですべてがシブい 

そんな舞台らしくない華やかさの、いたずらっぽい眼をした
ブロンドソバージュの女優 これは80年代っぽい

京アニの事件の後では気にかかるオチもあって、
セリフでの話はイマイチわからないが、音楽ほぼなしの静寂や
重厚な映像では、ゆったりしたテンポで雄弁に語っていた

賢そうな犬もいい演技

8/10

アングスト/不安 Angst

アナログ映像が渋い 
カメラの動きもダイナミックで凝っている

イヤな内容だがグロ描写なども少なく見やすい

サントラが1983年にしては妙にノリが良い
初期のアナログ・シンセ、リズムマシンのむき出しの音

主役の人がキモかっこよくてはまっている

実話が元らしいが、主人公の生い立ちが不幸で、犯行の原因が全くゼロ
ではないことに逆に安心した

プライバシーを重視した豪邸は防犯を考えると諸刃の剣

7/10

細雪

原作:谷崎潤一郎
監督:市川崑
マキオカ・シスターズ:岸佳子、佐久間良子、吉永小百合、古手川祐子

アナログのしっとり画質が渋いが、採光の悪そうな室内の暗い場面が多くて、強調したいらしい晴れ着があまり映えていなかった

起承転結的な面白さはほぼなく盛り上がらない 原作が長大で2時間半に押し込むのは無理があったらしい

全体的な雰囲気や演技は重厚感がある それに不釣り合いなシンセ・サウンドのサントラは
当時流行ったヴァンゲリス(炎のランナー、ブレードランナー)の影響か

7/10

楢山節考

タイトルから予想したよりもコミカルでコント的な作り物っぽさが目立った
役者たちも顔色はいいし、口調も元気で聞き取りやすい

暮らしは大変そうだが自然の風景は美しい
蛇、カエル、ムササビかモモンガ、鷹などいろいろ出てくる
家々も、一軒ごとの距離が離れていてプライバシーも広さも程よくあった

音楽も重すぎず軽すぎず、上品で良かった

その分、悲惨な場面はガツンと来る
ラストのあたりは、かなりオカルト的なひんやりと重たいパワーが感じられた

8/10

ゴルゴ13 Golgo 13

いつものデューク東郷

昭和らしい湿っぽいムード

ヘリコプターが高層ビル襲撃するシーンだけ初期のCGそのままの画質に
マトリックスを10年以上先取りか

とりとめのないお話

6/10

幻魔大戦

荒唐無稽に近いサイキックものだが、昭和らしい重さ、生真面目さがいい
当時の東京描写、主人公東丈が学ラン姿というのもノスタルジック

潔くアジアを受け入れたキャラデザイン(大友克洋)だが
女性の顔が皆同じに見える

サイボーグ戦士ベガのデザインはかっこいい
丈との出会いはかなりスリルのある名場面だと思った

8/10 

はだしのゲン

 
主役ゲンの声優がプロではない子供で、当然うまくはないが
元気いっぱいで広島弁も自然で良かった

内容も、原作の重さから想像したのよりは明るく前向きで見やすかった

⭐ 8/10

アドルフに告ぐ

再び手塚作品を
1
しょっぱなから引き込まれる まったく無駄がない展開

2
ただただ読み進めるのみ しかしヘビーだ
ベルリン・オリンピック ナチ党党大会

3
226事件 

アドルフが3人登場

4
1937年 蘆溝橋事件、日中戦争

五つのワーグナー像、ミステリーも充実してきた

5
1938年 阪神大水害

映画かアニメで見てみたい スリリングな展開

6
アドルフ君は小学生なのにものすごい意志で大冒険

7
最初に登場したキャラが再帰 都合のいい偶然で(笑)線が繋がっていく

スリリングだが、史実が舞台だと重みが違う

8
キツイ暴力、尋問、拷問描写 

9
タイトロープな人生 捨てる神あれば拾う神あり

10
苦難の日々を耐え忍ぶ

11
舞台はドイツへ 第二次世界大戦

12
再登場するキャラ 地味ながら着実に話が進む やっと一息つける展開

13
汽車と共に動き出す 昭和を強く感じる

14
日本が舞台の銃撃戦は中々レアだ

15
色っぽいおかみさん 演歌の花道 女の闘いまで 特に充実した一章

16
舞台は神戸へ、ユダヤ人たち

17
登場人物の不運、不幸によって話をつなげていく、さすがに読んでて疲れてくる
「おもしろい」とはどういうことなのか疑問になってきた エンターテイメントとは何か?

18
イヤ~な緊張感がずっと続く
アドルフ・カウフマン君は大ボケ過ぎる

19
二人のアドルフ君ご対面
ランプも再登場

20
エンドレスな苦難
初めの頃の伏線のひとつが再登場

21
新たなキャラ登場 かなりの重要人物と見える
別の伏線も再帰

22
重要な脇役が続々と出会っていく つながる線

だが、なにかゴリ押しを感じる展開 突然の一目ぼれ 手塚先生・・・

23
実在の人物で歴史解説マンガのよう

24
久々の再会

25
歴史マンガ 真珠湾攻撃

26
日本人とハーフのアドルフ君も残念ながら立派なナチスに成長

ひどい、陰惨な歴史

27
レッド・オクトーバー・・ではなくUボート登場 アドルフ君日本へ

28
歴史マンガから一転して高密度な人間ドラマ、ジレンマへ
今回もやっぱりアドルフ・カウフマンは大ボケだ。 自分が殺した男性の息子と妻に平然と再会、祝いあえるとは・・・

29
どこまでも重く陰湿な展開

30
ひたすら悪い方悪い方へと

31
またイヤな奴が再登場 手塚氏はどSか

32
1945 ベルリン 映画「ヒトラー ~最期の12日間~」と同様の展開

33
悲劇また悲劇 そして喜劇へ

34
原爆投下 降伏 ハラキリ 演歌の花道のおかみさんも再登場

35
イスラエル、パレスチナ・・歴史の教科書から一気に現代のニュースへ飛んだ気分

36
1983年 イスラエル 完
まことに重かった。この時代、戦争が題材では軽くしようがないか

8/10

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