1960

映画

サイコ Psycho
裸の島

サイコ Psycho

このモノクロのムードがたまらない
精神異常者、犯罪ものなのに、やたらと上品だ
サイコウ! 

リメイクされた

⭐10/10

ヒッチコックはバーナード・ハーマンの音楽を絶賛し「サイコの効果の33%は音楽による」と語った
殺人者エド・ゲインの犯罪に触発され書かれた同名小説が原作

ウォルト・ディズニーは1960年初期に、ヒッチコックにディズニーランドでの撮影を「サイコのようなおぞましい映画をつくった」として許さなかった

タイム・マシン/80万年後の世界へ The Time Machine

原作:H・G・ウェルズ

原作は不朽の名作というか名アイデアだが、
この映画化はイマイチ

80万年後といっても、登場するのは普通の英語を話す人間
男臭い主演のロッド・テイラーの演技は説得力があって良いが、セットや敵などが
笑えるほどショボい

タイムスリップはするがタイムマシンはあまり関係ないSF風社会、文明批評

⭐6/10

血を吸うカメラ Peeping Tom

Peeping Tom=覗魔らしいが主人公はトムではなくマーク

ファッション、街並み(ロンドン)、インテリア、車、スクーター、
アナログ時代のフェティッシュな外見のフィルム機材、
前衛的ピアノソロのサントラ…等々
隅から隅までオシャレ

今なら「キモッ!」の一言で終わりそうな主人公のキャラ、行動
だが、人間のダークサイドも描写次第でこんなに華麗なエンタメに

微妙な視線の動きまで表情豊かで説得力がある主演の人の演技 
指揮者カール・ベームの息子らしい

けなげで母性を感じさせるヒロイン 絶滅したタイプか

⭐9/10

情事 L'avventura

監督・原案・脚本:ミケランジェロ・アントニオーニ
主演:モニカ・ヴィッティ

イタリアン・洒落乙

モノクロだが、これまた美しい
エオリア諸島の絶壁が絶景 石造りのイタリア建築もゴージャス

オトナの恋愛、人間ドラマの場面はギクシャクしていて空虚に感じられた
豊かなブロンドの、ヒロインの心理がよくわからない

しっくりこないラスト 

avventura = adventure らしいが、vが連続というのはwのようで紛らわしい

⭐6/10

甘い生活 La dolce vita

それまで素朴で純文学的な世界(「道」「カリビアの夜」)を描いていたフェリーニが
現代、都市的な方向に視点を変えた作品

派手だが中身の薄い「甘い生活」を送っていた記者が
やがて、忘れかけていた何か大切なものに気づく・・・という自分探し的なドラマ

日本が高度成長期に入る’60 年代に、すでにイタリアでは
現代文明の爛熟、退廃が進んでいた・・・

⭐6/10

この映画から「パパラッチ(パパラッツォの複数形)」という言葉が有名になった

勝手にしやがれ À bout de souffle

監督・脚本:ジャン=リュック・ゴダール
脚本:フランソワ・トリュフォー

ジャン=ポール・ベルモンド(パリジャン)
ジーン・セバーグ(ショートヘアのアメリカ女)

1960年代、パリ、ヌーベル・ヴァーグ、男と女、愛と死…勝手にしやがれ

結局は、主演のベルモンドのちょっとワルっぽい魅力、それに尽きる、と思う

À bout de souffle = out of puff = 息切れ
フランス文化も息切れたなあ… 移民だらけでそれどころじゃないか

沢田研二の歌もあった

太陽がいっぱい Plein soleil

欧州版🌞太陽族海洋旅情アイドルスリラー

なんちゃってイケメンがまとめて吹っ飛ぶ真の美男子アラン・ドロンが小麦色

日本人が大いに憧れていた頃の、移民にまだ汚されていない白人天国のヨーロッパ

そんな華やかさからなんとか浮かれすぎないようバランスを取るかのように、話は暗い策士の成りすましのしあがり劇

⭐7/10

悪い奴ほどよく眠る

眠い奴、ほどよく悪い

安定の黒澤=三船コンビ その他おなじみの面々 
時代劇に比べて影が薄いが、充実の現代劇

2010年にテレビドラマでリメイクされたらしい

⭐10/10

地獄


(松平健+高良健吾)/2のようなイケメンモテモテ主人公(天知茂)

特撮場面は爆笑ものだが、人間ドラマの生真面目さ、今の時代では出せない重苦しい悲壮感が新鮮だった

ラブホテルがすでにあり汽車、人力車がまだあった

「天国」という映画はないらしい

⭐6/10

裸の島

小さな島で暮らす4人家族

話は単純で、セリフもほとんどない環境ビデオ風 昔のにっぽん映像歳時記

モノクロだが広々として美しい野外映像が多く爽快だが、テンポは超スローで同じ要旨の映像が何度も繰り返されなかなか進まない

静止カメラでの行動、事象描写がメインで、音楽(林光)も上品なので、しみじみとした詩情に浸れれるのはいい

重労働が多い内容からすると、主演女優(乙羽信子)はもっとがっちりした人が良かったんじゃないかという気はした

⭐7/10

音楽

ジャイアント・ステップス Giant Steps

肺活量がものすごいのか、いつ息を吸っているのかわからないほど、とにかくまくしたてる
・・・この伝統はラップに引き継がれている

あまり Giant な重々しい感じはしない、アヒルがチョコマカと走り回っているような軽快な steps

Naima - John Coltrane - YouTube

渋すぎる
真夏のアンニュイな午後
ブラインドから差し込む光  (ノω`)プププ

最もトラディショナルなブルースを感じる
Mr. P.C.= Paul Chambers

我が心のジョージア(Georgia on my mind)

まさにソウルなボーカル、温かいストリングスにコーラス
今は死に絶えた古き良き時代の究極の音楽のひとつか 

「故郷を想う」ような歌詞も今の先進国ではとても歌えなそう

缶コーヒーは何か関係があるのだろうか?

ラストダンスは私に Save the Last Dance for Me

本家ドリフの名曲
昭和のアイドル歌謡のパクリ元のひとつ

キャシーズ・クラウン "Cathy's Clown"

完全に絶滅した感じの素朴なポップス
単純な構成にベッタベタに直球の歌詞のラブソング
実際のブラザーズらしいが、さすがに息の合ったハモリがいい

ザ・ツイスト The Twist

ねじる ひねる

明るく軽快で健康的
言葉での解釈、分析を許さないシンプルで力強い構成

ウ~     ワッ ワッ

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