1980

映画

レイジング・ブル Raging Bull
シャイニング The Shining
普通の人々 Ordinary People

レイジング・ブル Raging Bull

監督:マーティン・スコセッシ

嫉妬深くて、すぐキレるDV男
いくらボクシングが強くても、現在では、社会的に瞬時に抹殺されそうな男
映画になるなんてとんでもない、ありえない
そんな男、ジェイク・ラ・モッタ(ロバート・デ・ニーロ)の栄枯盛衰の物語

オープニングの、一人リング上でシャドーボクシングをする姿、
銀色のスローモーション映像・・・これはシブかった

ジェイクの弟(兄?)を演じたジョー・ぺシの甲高い声、これは相変わらずだった

「あしたのジョー」はこれより10年以上も前だったのか

⭐7/10

シャイニング The Shining

何度も何度も何度もやり直させ
役者達をヒステリックな状態に追い込んだ
あげくが、この映画の迫真の演技だそうだ
恐いお方だ、キューブリックは

⭐5/10

ジャック・ニコルソンを不機嫌な状態にしておくために、彼は大嫌いなチーズ・サンドイッチだけを食べさせられた

原作者のスティーブン・キングは映画の出来に失望した。キューブリックの映像のすごさは認めたものの、エンジンのない車のようなもので上っ面だけで中身がないと評した

キューブリックのお気に入りの一つがデイヴィッド・リンチの「イレイザーヘッド」だった。「シャイニング」制作中に自分の望むムードにするために上映してキャストやクルーに見せた

普通の人々 Ordinary People

監督:ロバート・レッドフォード

一見幸せそうな「普通の人々」の一家(夫、妻、息子)が、
実はそれぞれ、不平不満を抱えていて、少しずつ腐敗していた
家族というまとまりはやがて、些細なきっかけで崩壊する・・・

そんな様子を淡々と描いた作品
サントラでかかるパッハルベルの「カノン」も、これまた
淡々とした名曲だった

パパ(ドナルド・サザーランド)がグレーのウェアを着てジョギング
していたが、これは日本人もやるようになり、定着した

一方、息子が精神分析医に通っていたが、こちらは
日本ではあまり定着しなかったようだ
ただ、そのロマンチックな病名は「ピーターパン・シンドローム」とか
「シンデレラ・コンプレックス」など、大いに話題になった

⭐8/10

ブルース・ブラザース The Blues Brothers

陽気でイケイケだった頃のアメリカ
楽しかったけど、ブルースを全く感じさせないブラザースだった
特にジョン・ベルーシが色白、デブ、つぶらな瞳で不気味

この二人以外の出演者たちは特濃ブルース揃い

続編(ブルース・ブラザース2000)あり

1/10

103台の車が撮影中に破壊された

夜間の撮影扶助のためコカインが予算に入れられていた

レイ・チャールズの映画デビュー

フライングハイ Airplane!

リーガルハイ クライマーズハイ たけしくんハイ!

細かいギャグ、パロディの連発 大部分はニヤリくらいだがたまに笑える
1980年の作だがものすごく古く感じる アメリカもずいぶん変わった 

裸の銃を持つ男(レスリー・ニールセン) 

Bee Gees - Stayin' Alive (1977) の早送り

7/10

Shogun Assassin

 
拝一刀:若山富三郎

子連れ狼の『子を貸し腕貸しつかまつる』と『三途の川の乳母車』を一本に編集してアメリカで公開されたもの、らしい

狼はほぼセリフなし 息子の拝大五郎のセリフで語られていく

昭和劇画の重さシブさがよく出ている

リアリティはないが殺陣のアイデアが笑えるほど豊富 シャワーのようにほとばしる血しぶきで表現豊かな殺し

音楽はアメリカオリジナルの軽めのシンセサウンドで、情景には 合っていないが、インチキアジアンムービー的なエンタメ性が高まっている

8/10

エレファント・マン The Elephant Man

1980年にあえてモノクロ
こういう作風もめっきり減った

悲惨さを強調せず、英国紳士が文字どおり紳士的に冷静に対応しているのが渋い

この監督としてはかなり個性を抑えて一般的に見やすくした感じ

7/10

史実と違うところがわりとあるらしい

エレファント・マンのメイクは7~8時間、落とすのに2時間かかった

Moon Breath Beat

渾身の独力パラパラ漫画 繊細で滑らかな動き
シンプルなサントラともうまくシンクロしていて味がある

7/10

食人族 Cannibal Holocaust

どうしようもないキチガイ悪趣味超グロ映画 イタリア製

映像は明るくジャングルの陽光たっぷりで、それが逆にキツイ
音楽までほのぼのと温かいのがなめきっている

族の人たちは板についていてそれっぽい
野生動物のジビエ?っぽいところは残酷描写が極まる

グチョグチョドロドロで何か感染しまっくてそうな衛生状態

ギクシャクした進行で人間ドラマはほんのつなぎ、息抜き程度

⭐4/10

日本では1983年度興行収入第2位、1位はE.T

監督のルッジェロ・デオダートは自分のしたことすべて、特に動物を殺す場面を後悔した
彼はかつてこの映画を作らなければよかったと語った

串刺しの女性は、自転車のサドルに座り、バルサ材の杭をくわえてじっとしている

影武者

仲代達矢(武田信玄/影武者)

黒澤監督は「影武者」は「乱」のドレス・リハーサルだった、と語ったらしいが
それが納得できるような、消化不良気味の、もったいぶった感じのカラー大作

池辺晋一郎の音楽も、あまりに西洋音楽、ロマンチック過ぎて違和感があった
(「乱」では武満徹になっていた)

武田信廉(山崎努)の濃すぎるアイメイク

織田信長(隆大介)が鎧も本人もカッコよい

10/10

ジョージ・ルーカスとフランシス・フォード・コッポラが予算集めに協力

志村喬最後の長編映画

復活の日

Virus (Fukkatsu No Hi - Day of Resurrection) (1980) - YouTube

原作:小松左京

邦画ではかなりの大作、ビッグ・プロジェクト
海外スターも多数出演、真剣でいい演技

だがつまらない…なんでこうなるのか不思議なほどに全く面白くない
今ではかえってプラスになるはずの昭和の重さもまったく作用せず
ただダラダラ、グダグダ

ナース多岐川裕美がかわいくて色っぽい

4/10

ツィゴイネルワイゼン

監督:鈴木清順 

昭和ならではの文学的な雰囲気、心地よい暗さがいい

野太い声の原田芳雄にマイルドな口調の藤田敏八、対照的な主演二人も渋くてかっこいい

主演女優たち(大谷直子、大楠道代)もいいが、今の価値観だと男尊女卑っぽいので難しい

おいしそうにいろいろ食べたり飲んだりしている

劇中に余計な音楽がないのも緊張感があってよかった

8/10

音楽

"Celebration"

Yahoo!

「何を祝うの?」は問わずにとにかくパーリー、笑顔、みんな集まれ
今の暗い世相には全く受け入れられなそうな陽気な曲

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