映画
ワイルドバンチ The Wild Bunch真夜中のカーボーイ Midnight Cowboy
明日に向って撃て! Butch Cassidy and the Sundance Kid
ざくろの色 Sayat Nova
Z
盲獣
薔薇の葬列
エロス+虐殺
少年
長靴をはいた猫
ワイルドバンチ The Wild Bunch
監督・脚本:サム・ペキンパークリント・イーストウッドの一匹狼ものと対を成すような西部劇
今では、完全に絶滅種であろうと思われる、荒くれ男たちの群れ(wild bunch)
現在では企画さえもされなさそうな、男、砂、汗、血、金、太陽、暴力、銃、馬、酒・・・な
コッテコテな世界観
バンチのリーダー(ウィリアム・ホールデン)が、
ジョン・ウェイン的なリーダーシップを見せながら、
イーストウッド的なクールさも備えていて興味深かった
しばしば男達が大声で「ワッハッハッハ!」と豪快に笑う
こういう場面もめっきり、というか全く見かけなくなった
⭐5/10
真夜中のカーボーイ Midnight Cowboy
車少年?ほのぼのとしたオープニングの歌と対照的な展開のドラマ
体が自慢の兄さん(ジョン・ヴォイト)と、足の悪いチンピラ(ダスティン・ホフマン)の凸凹コンビが、冷たいコンクリート・ジャングルで繰り広げるショボく、せつない行動の数々
時代を感じさせる60年代サイケデリック映像を挟みつつ、
超正統派の悲劇的幕切れを迎える
テーマソングの大ヒットした「うわさの男」もいいが、ジョン・バリーのハーモニカの曲も渋くていい
⭐7/10
明日に向って撃て! Butch Cassidy and the Sundance Kid
何なんだこの邦題は?23時59分59秒に撃てば近いのかな?
西部劇だが、主演の二人(ポール・ニューマン、ロバート・レッドフォード)があまり男臭くないので上品な感じ
有名な「雨にぬれても(Raindrops Keep Falling on My Head)」を含む、バート・バカラックの音楽がいい
刹那的なエンディング 「俺たちに明日はない(これもなんだこの邦題は?)」というのもあるけど似ている
⭐6/10
原題は元々The Sundance Kid and Butch Cassidy だったが、スーパースターのポール・ニューマンがブッチを演じることになったため逆になった
ざくろの色 Sayat Nova
美しい 現在主流のフラットなデザインとは対極の芳醇な柄、渋くもカラフルなタペストリー
「風の谷のナウシカ」や「カリオストロの城の」などの世界観の元祖か
宗教、民族の文化、風習、風俗映像カタログ
脚本、セリフに合わせてでっちあげるのではなく、抽象的な音と映像で、
アルメニアの吟遊詩人の一生を雄弁に語る
ゆったりとしたペースとのんびりとした音楽が
リラックス効果抜群で、よい意味で眠くなる
⭐8/10
Z
検索しにくいタイトル後に残された子供の認知問題で死体を墓から掘り起こされたりしちゃった(DNA鑑定のため)
イブ・モンタンの主演のギリシャが舞台の政治スリラー
黒澤の「羅生門」の影響が感じられる場面があった。
⭐3/10
フリッツ・ラングの「M」(1931)と並ぶ最短タイトル
盲獣
登場人物は3人だけ
メクラ、キチガイとかが元気よく聞かれる
しっかりした顔立ちの緑魔子のまったりした口調が聞き取りやすくていい
原作江戸川乱歩の心地よい暗さ、閉塞感 主演の何となくユーモラスな船越英二
アートとエロス 芸術とスケベ 相性がいい
最後にうまくオチる。語られるセリフにも納得してしまった。
⭐7/10
映画の中で船越英二の母を演じた千石規子、実際は彼より一歳だけ年上
薔薇の葬列
耽美的だがシャレがわかってるオネエ言葉は永遠だ
モノクロが美しい。純粋な光と影の魅力で、日本、アジアに合ってるように思う
ドフサなつけまつげのピーターがかわいい
街を歩くシーンでは一人だけ数十年先を行っている
ゲイボーイもトイレは男性用
ゲイが男に「それでも男か!」 言われた男「それはこっちのセリフだ」
基本的なストーリーは王道的でよくまとまっている 音楽もいい
三島由紀夫の写真集のタイトルが「薔薇刑」
「薔薇王の葬列」という漫画がある
ボードレール『悪の華』の一節「われは傷口にして刃、いけにえにして刑吏」
スタンリー・キューブリックの「時計じかけのオレンジ」に影響を与えた
⭐8/10
エロス+虐殺
アナーキスト大杉栄と女たちの顛末+現代学生のたわごと、の交錯するストーリー
3時間半もある
大正パートは情緒があっていいが、現代パートが気恥ずかしい
どちらも頭でっかちでカタく血が通ってないいかにも脚本なセリフが多くて疲れるが
内容とは反対に画面は明るく白いのは救い
エロス、虐殺というほどのインパクトはなくおとなしい
2ちゃんねるのひろゆきさんか?と思ったら原田大二郎だった
⭐6/10
少年
Boy (1969) : nagisa oshima : Free Download, Borrow, and Streaming : Internet Archive
監督:大島渚
少年を含む当たり屋一家犯罪珍道中ロードムービー
犯行を仕事と称する不快
ほんの赤ん坊の子役に暴力を見せたり、雪の中に放置する虐待レベルの撮影も不快
当時の風景がノスタルジックなカラー 結局それだけが記録映像として価値があった
⭐4/10
長靴をはいた猫
原作:シャルル・ペロー
(ルパン三世+ドラえもん)割る2のような頼もしいキャラの主役猫ペロ
彼が世話をするピエールは美少年版のび太風
声優のコメディ演技や音楽など、60年代で既に完成の域に達したクオリティ
アニメもかなり冒険活劇していて、クライマックスは「カリオストロの城」を強く思い出す、
と思ったら宮崎駿が原画に参加していた、さすがだ
I Am Joaquin
メキシコ系アメリカ人の権利拡大の市民運動の一環としてのの映画らしいが、今となっては白人側の「こういうのも一応認めておいてやるか」という
強者の余裕だけが感じられる
死んでしまった俳優リバー・フェニックスの弟がホアキン・フェニックスだったなあ
Czechoslovakia 1968
センス、テンポがいい切ないセピア色のモノクロ 色合いが程よく変わり飽きさせない
哀愁の音楽もいい
プラハの春
⭐8/10
音楽
Aquarius/Let the Sunshine In
フィフス・ディメンションというグループらしいが初めて聞いた名だ確かにアクエリアスという感じのまったく暑苦しくないクールなソウル
神秘的なイントロに広がりのある見事なコーラス
アップテンポのところはポリスのシンクロニシティという曲を連想させる
Cissy Strut
The meters で日本語表記がメーターズじゃなくてミーターズスピードミーター センチミーター
アフロヘアにしたくなる
フォーチュネイト・サン Fortunate Son
ハリのあるボーカルがいいこのバンドのメンバーの子供たちは、この曲の歌詞で皮肉られる「幸運な息子」か娘たちだろうけど…
ベトナム戦争の反戦歌だったらしい
"Many Rivers to Cross"
いかんともしがたい美声これにはかなわない
この系統は、カヴァーやらインスパイアやらパクリやら
似た曲が星の数ほどありそう
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