1948

赤い靴 The Red Shoes
凸凹フランケンシュタインの巻 Bud Abbott Lou Costello Meet Frankenstein
黄金 The Treasure of the Sierra Madre
赤い河 Red River

赤い靴 The Red Shoes

童謡とは関係ないらしいがアンデルセンの童話が原作

昭和の少女マンガ的世界、貴族、お姫様趣味の究極
豪華絢爛だがイギリス製だけにハリウッドものほど弾けていない

ドラマ、ロマンスは絵に書いたような呆れるほどのテンプレ

バレエの場面はすごい
赤い靴に赤毛の主役の踊りが本格的で、幻想的な映像が美の極致
予算や手間がかかりすぎるのか、時間が短いのが惜しい

⭐6/10

凸凹フランケンシュタインの巻 Bud Abbott Lou Costello Meet Frankenstein

「怪物くん」の元ネタ発見

せんだみつお+フセインを2で割り上下を圧縮したようなコステロ、がボケで
アボットさんがツッコミらしい

超ハイクオリティなつくり
ワンショットで説得力がある人物の配置、カメラ・アングル
モノクロをいかした配色のセンスもいい
カット割りも絶妙

実写の俳優→アニメのコウモリ、人間→狼男、などもスムーズできれい

脚本もコメディをたっぷり含みつつ、広がりがある

けばけばしく、これでもかと盛り上げる音楽もよかった

女優ふたりもやたら美人

⭐10/10

黄金 The Treasure of the Sierra Madre

監督、脚本:ジョン・ヒューストン
主演:ハンフリー・ボガート

「カサブランカ」や「三つ数えろ」などスーツでクールなイメージが強い
ボギーだが、この作品では強欲でギラギラと熱いキャラを演じている

だがやっぱりなで肩でおまけにヅラだったらしい

金の魔力が人を変える 今のビットコインなどとも本質は同じか

⭐8/10

赤い河 Red River

 
西部劇の典型
 
主演のジョン・ウェインも、予想通りの「だまって俺についてこい」的な、今では全く歓迎されなそうな、有無を言わさぬ絶対的リーダー
 
それゆえ、周りとの軋轢を生み、長年手塩にかけた養子の息子とさえも確執が生まれ…というドラマ
 
進行が、昼の行軍、夜の野営の繰り返しで、風景も変わらずモノクロなので多少飽きるが、
群れ大移動のリアルな牛大量動員がなかなかの迫力 人海ならぬ牛海戦術
 
⭐7/10

ハムレット Hamlet

HAMLET - Laurence Olivier - 1948 - HD Restored - 4K - YouTube

原作:ウィリアム・シェイクスピア

監督、製作、脚本、主演:ローレンス・オリヴィエ

舞台の広さは一定で、登場人物の数や、背景、照明、音楽などで印象がガラリと変わるステージ効果、みたいなものは当たり前だが一切なかった

カメラによる視点の自由な動きや、情景の素早い変化などは映画なりの優位さだが、モノクロというのも、時代を考えると仕方ないが、衣装などが映えず味気なかった

超正統派だが極々当たり前の教科書的作風で、シェイクスピアかローレンス・オリヴィエの大ファンじゃないと途中で飽きるんじゃないかと思った…

⭐7/10 

ハムレットの母を演じた女優は当時41歳のローレンス・オリヴィエより11歳年下の当時30歳

自転車泥棒 Ladri di biciclette

第二次世界大戦後のローマの不況下での、人々の苦しい生活ぶりが
一人の父子を中心に描かれる

重く、せつない
スタジオではなく実際の街などで撮影し、役者達には素人たちを起用

銭型のとっつぁん風

⭐7/10

アントニオ:死んだも同然で終わるのに、なぜ死ぬほど悩まなきゃいけないんだ?

アントニオ:生きることは苦しむことだ

アントニオ:何にでも治療法はある、死以外は

アントニオ:生まれた日からずっと呪われている

デヴィッド・リーンが撮影現場を訪れた

In the Street

ベン・E・キングの「スパニッシュ・ハーレム」というほのぼのした曲があったけど
映像ではもっとタフでエネルギッシュな界隈に見える

⭐3/10

小城之春

シャオチェンチーチュン

香川照之かと

モノクロが渋い
音楽は1948年でも完全に西洋

心地よい緊張感のあるロマンス 中華美人 クーニャン

上品で温かい 

⭐6/10

「春の惑い」とかいう邦題でリメイク

醉いどれ天使

醉いどれ天使は志村喬だが、共演の結核ヤクザの若き三船敏郎の妖しい魅力がすごい
今見ても世界に誇れるイケメンだ

黒澤明らしい過剰な演出も、モノクロ映像、モノラル音声ではプラスに

団扇をパタパタやりつつも息が白い

⭐10/10

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