1967

映画

卒業 The Graduate
夜の大捜査線 In the Heat of the Night
俺たちに明日はない Bonnie and Clyde
特攻大作戦 The Dirty Dozen
ウイークエンド Week End
サムライ Le samouraï
ジャングル・ブック The Jungle Book
電子的迷宮/THX-1138:4EB Electronic Labyrinth THX 1138 4EB
殺しの烙印
拳銃(コルト)は俺のパスポート
無理心中 日本の夏
忍者武芸帳

卒業 The Graduate

ダスティン・ホフマンが凛々しい

アメリカらしい退廃も交えつつ、最後はやっぱり
「これが青春だ!」という、天晴れな爽快感があった

挿入歌を担当したサイモンとガーファンクルの「ミセス・ロビンソン」は、
ブルースなどブラックなフィーリングを、白人なりに完全に消化した名曲だ

ビジーフォーの名曲「サウンド・オブ・サイレンス」も、あのイントロだけでしんみりしてしまう

⭐7/10

ミスター・ブラドック役にロナルド・レーガンが検討された

ミセス・ロビンソン役にジュディ・ガーランドが検討された

夜の大捜査線 In the Heat of the Night

原題も邦題もかっこいい
オープニングのレイ・チャールズの歌がはまりまくる

主演のシブく決める黒人刑事のシドニー・ポワチエに説得力があって、
毅然としていることが大切なんだなあと思った

⭐6/10

俺たちに明日はない Bonnie and Clyde

なんだこの邦題は? その通りではあるが・・・

大恐慌下のアメリカで、渋いファッションに身を包み、クラシックカーで爆走する
天罰覿面な、有名なラストシーンまでとことん美化された犯罪者たち

⭐7/10

リメイクされた

「俺たちに明日はないッス」という邦画と「君たちに明日はない」(いやなタイトルだ)というドラマがある

特攻大作戦 The Dirty Dozen

ひたすら男の世界 今とは段違いの貫禄、野性味

「七人の侍」的だが順番にスカウトでなく初めに確保済みのを訓練

デジタルでいじられていない映像が自然でいい
野外が多く開放感 があるのもまた良し

準備や訓練の時間が長く、作戦もステルス行動メインで
特攻は最後のみ

だがその最後は中々激しく残酷なものでキビシイ

⭐7/10

ウイークエンド Week End

当時の風景、ファッションがいい 車も穏やかなデザインが多くてまったり

モデル体型の素敵なブロンド女性が
「わたしのエルメスのハンドバッグうううううーっ!」と泣き叫ぶ

後半、うんざりするほどの長~い政治的主張

グロ、残酷の不意打ち・・・心臓の弱い方はお控えください

知性と野生がバランスよく配分

⭐8/10
バタイユの『眼球譚』の引用

ロートレアモン伯爵の「マルドロールの歌」

サムライ Le samouraï

侍フランス ラストかどうかわからないサムライ

真のイケメンのひとりアラン・ドロン
60年代のパリ、トレンチコート、帽子、煙草、ジャズ・・・ほとんどギャグのような渋さ ダンディズム

スケールは小さいがドラマ、演技はかなりいい
「サムライ」としては少々軽いかな?と思われるアラン様を、共演のスーツ姿のシブい刑事たちが上品に支えている

いまだに「サムライなんとか」というのはよく聞くが「ちょんまげ」がおしゃれなヘアスタイルとして主流にならないのはなぜか?
やはりかっこ悪いのか

⭐7/10

ジャングル・ブック The Jungle Book

ものすごい擬人化だが温かくていい

アニメが、人、動物共に特徴をよく捉えていていきいきしている CGとはまた違った魅力

音楽が、曲はもちろん、演奏もタイトですごい

登場するキャラが少なくこじんまりしているが、納得のエンディング

ジャングルという音楽のジャンルが昔あった

2016年にリメイク

⭐8/10

ウォルト・ディズニーが製作した最後の映画  

インドが舞台でヒンズー語の名前

ハゲタカ4羽はビートルズがモデル

オランウータンはスマトラとボルネオにいる 遺跡はカンボジア風

ほぼ全編男、オスのみ

電子的迷宮/THX-1138:4EB<未> Electronic Labyrinth THX 1138 4EB

コンピュータ登場当時の映像資料
SF、サイバーパンク、ディストピアなカッコイイはったり、こけおどし
だが、1967年にこれは斬新だったと思う

超管理社会は意外と快適そう
人間に家畜化、ペットにされた動物たちの寿命が延びているように、良い面もあったりして

⭐5/10

EB = earth born

OffOn

動くロールシャッハ・テスト、スクリーンセイバー状態
ポケモンショックを起こしそうな、目まぐるしいアヴァンギャルドな万華鏡映像
初期のアナログシンセらしい奇妙奇天烈な音
1960年代にこれはかなり先駆的だったと思う

Wavelength

意識高い系の実験的作品 アバンギャルド
ビートルズの「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」が別人のような声でかかる

単音で上昇していく音程 固定カメラ 少しづつズームアップ

画像ソフトでいう明るさ、色合いなどが変わるだけ

結局ほぼ何も起きない 時間を無駄にした 

ナカザワナオトという日本人らしき人がキャストにいる

⭐1/10

監督いわく、この映画の意図は「私の神経系、宗教的暗示、美学的着想の総和」

殺しの烙印

良い意味でタイトル詐欺な、昭和シリアス劇画の皮を被ったギャグ

初めは、普通にかっこよくするつもりで空回りかと
思ったが、徐々に狙ってやっているのだとわかってくる

リアリティ皆無で妙な展開、だが映像そのものには魅力があり、
娯楽は、エンタメはこれでいい、と思う

⭐7/10

拳銃(コルト)は俺のパスポート

劇画風ハードボイルド 昭和の重さ、悲壮感

宍戸錠がマンガのようにカッコいい

似た系統の鈴木清順監督作のようなわざとらしい個性もなく王道正統派的なつくり

最後のバトルは芸が細かくて笑えてくる 日本での銃撃戦というリアリティのなさから来る不満が吹き飛ぶ会心の一撃

⭐8/10

無理心中 日本の夏

Japanese Summer Double Suicide : Nagisa Oshima : Free Download, Borrow, and Streaming : Internet Archive

監督、脚本:大島渚

リアリティはほぼないので、作中の筋やキャラでなにか別の抽象的なことを表現しようとしてる感じ

夏らしい熱気はあまりなく、無理心中もおまけ 当時の東京の広々とした風景もソヴィエト風でクールで日本ぽくなかった

主演女優がこういう作風ではあまり見かけない豊満なタイプ 素人っぽいが嫌味はない

お、キアヌ・リーヴスか?と思ったら若き田村正和  この人だけ多少熱く、夏らしい

⭐7/10

忍者武芸帳

音楽、セリフ付きストーリーボード状態
各コマをフキダシを映さないように写して使用

イスラム国やメキシコのカルテルなどと変わらない血生臭さ

全体の構成はあまり気を配っていないらしくダラダラ続く
忍術を使いまくりで「こやつ不死身か?」と思いきやあっさり死んだり、
実は生きていたり都合が良すぎる

声優はセリフもナレーションも重厚でいい

監督(大島渚)の役割はなんだったんだ?

⭐7/10

音楽

サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band

https://open.spotify.com/embed/album/6QaVfG1pHYl1z15ZxkvVDW

CD化された時に聞いた
その時の雑誌の宣伝コピーで「パパはLP、僕はCDで聴くビートルズ」みたいのがあった記憶…

インド音楽を取り入れたり色々凝ったことをやりながらも、
楽曲そのものはシンプルでわかりやすい一般の不特定多数の最大公約数的な好みに
留めてあるところが大人だ

アー・ユー・エクスペリエンスト? Are You Experienced

経験済み?

ギターソロはもちろん素晴らしいが、ジミヘンの歌も味わい深い
Foxy Lady では「ハッ」とか「ンハッ」などの合いの手が、マイケル・ジャクソンの「ダ!」などにも
通じる音楽の一部になっている
おまけに咳払いに「ペッ」と吐き捨てる音まで入っている

有名どころよりも早い三拍子の Manic Depression が一番好みだ

The Jimi Hendrix Experience - Purple Haze (Music Video) - YouTube

The Jimi Hendrix Experience - Hey Joe (Audio) - YouTube

ギターを弾いている映像を見ると、定規を握っているかのように手がでかく見える
指がかなり細くないと弦を押さえ分けられないのではないか?と思ったが、音を聞くと当然自由自在に弾きこなしているので
関係なしか

ペニー・レイン Penny Lane

カタカナだと「ペニーの雨」でおカネが降ってくる状態、でもビートルズなら納得

Alfie

日本のバンド名の由来はここか

こういうバラードもテンプレ化され量産されるようになって
消費し尽くされたらしい

Ain't No Mountain High Enough

耳に残って忘れられないサビの魅力
男女とも迫力ある声、ハモリ、歌詞とのマッチング、完璧だ…

ビデオのマーヴィン・ゲイがいかりや長介を思い出す

リスペクト Respect

re re re...respect とjust a little bit のカタカナでの「リ」の違いが
聞き分けられない LとRという鬼門

黒人女性ボーカルの進化
60年代 アレサ・フランクリン (ビッグ・ママ、樽、ダンプカー、タフ) →

80年代 ホイットニー・ヒューストン(モデル体型、スリム、スーパーカー、繊細)→??

黒人の歌の上手さはスポーツと同じく、フィジカルでの圧倒的優位さに他の人種が
太刀打ちできない模様
元々マッチョな人がさらに筋トレをして見せつける感じか

ソウルの女王もとうとう逝かれた

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