1974

映画

狼よさらば Death Wish
暗闇にベルが鳴る Black Christmas
未来惑星ザルドス Zardoz
ルシアンの青春 Lacombe Lucien
田園に死す
激突! 殺人拳

ロンゲスト・ヤード The Longest Yard

日本には普及しそうもないアメフトもの

主演のバート・レイノルズをはじめ、
登場人物達が今では全員起用されなそうな位に男臭い

選手達をスカウトしていき、練習し、やがて試合へ、という「七人の侍」的な展開

映画の作りが良い意味で大雑把で、おおらかで気軽なムードがいい

⭐1/10

ブレージングサドル Blazing Saddles

広々とした西部の風景 だが深いところでウェスタンを笑い飛ばしてる

出演者たちの陶磁器のように人工的にやたらときれいな歯

クライマックスの脱線ぶりがよかった それ以外は細かいギャグがたくさん入るが微妙 
人種問題などもかすかに教育的な感じがしてクサい 

主役のガンマンがメル・ブルックスかと思ったら違う人(ジーン・ワイルダー)で、メルさんは寄り目のわき役だった

⭐6/10

カウント・ベイシーがカメオ出演

ジョン・ウェインに出演を依頼したが断られた

こわれゆく女 A Woman Under the Influence

監督・脚本:ジョン・カサヴェテス

ジーナ・ローランズ(マイペース過ぎて、躁病気味のママ)
ピーター・フォーク(コロンボ・・ではなくパパ)

普通の労働者一家の日常を淡々と描いたドラマ
ママが精神を少し病んでいて、入院したりする
「こわれゆく女」というよりも、有り余るエネルギーが空回り気味で、
周囲から「浮きまくる女」という感じだった

いわゆる「起承転結」の様な面白さは全くないが、おおらかだった時代の
なんということのない、ささやかな、心温まる出来事の描写が、
閉塞感が一杯で殺伐とした現在から見ると羨ましく思った

⭐7/10

ゴッドファーザーPART II The Godfather: Part II

一作目よりもストーリーが起伏に富んでて
こちらのが好きだ。

若い頃のデ・ニーロがかなりのイケメンというか美男子

⭐8/10

友とは親密に、敵とはもっと親密に。

チャイナタウン Chinatown

監督:ロマン・ポランスキー

西部劇と共に、今では完全に息絶えた感じのハードボイルド
ジャック・ニコルソンが帽子にタバコの私立探偵をシブく演じている
冒頭の音楽(ジェリー・ゴールドスミス)でトランペットが朗々と吹き鳴らされるが
そこからます激シブだった

なぜ「チャイナタウン」なのかはいまいちピンと来なかった
失敗、不運などの意味らしいが…

今ではあり得なそうな女性に対するすごいビンタ

⭐6/10

1950年代半ば以前はLos Angelesの住民は都市の名をロサンゲルス(angle-es)と発音した

悪魔のいけにえ The Texas Chain Saw Massacre

白昼堂々と展開される狂気は実に怖い
ひとり、また一人と犠牲者が

「壁に耳あり障子に目あり」ではない田舎ゆえの恐さ

自然豊かな環境は昼は良くても夜暗闇に包まれると地獄

実際にチェーンソーで人体を切る場面は一回、一瞬だけ

リメイクされた

ヒッチハイカーを演じた人はベトナム戦争に参加
⭐2/10

カンバセーション…盗聴… The Conversation

監督・脚本:フランシス・フォード・コッポラ
ジーン・ハックマン、ジョン・カザール(盗聴のプロ)

スリリングなお話だけど、なにぶん40年以上前の、アナログ・テープ時代の作品なので、今よりかなり地味で
のんびりとした感じ

だが一瞬バックに、アフリカ系の打楽器を多用したノリのいい音楽が流れたら、
途端に雰囲気が現代的に感じられて驚いた

⭐7/10

狼よさらば Death Wish

なんだこの邦題は?

当たり前だが70年代の雰囲気が特濃
ハービー・ハンコックの音楽がモロにそれらしい
心地よい暗さにピッタリ

そこらじゅうに防犯カメラがある今では不可能らしい主人公の行動
ニュースバリューとしても軽そう
捜査するほうもケータイ、スマホのあるなしで大違い

こういう一匹狼な行動が可能だった時代にさらば
という感じか

⭐7/10

続編あり

暗闇にベルが鳴る Black Christmas

Black Christmas 1974 1080p BluRay H264 AAC RARBG - YouTube

主演:オリヴィア・ハッセー

ホラー部はストレートにイヤな内容だが
ドラマに血が通った人間味があって救いがある

闇だらけの映像にスローで動くカメラが怖い

犯人像などはまったく描かれぬまま女性犠牲者が増え続ける
展開は、作り手の頭の中のブラックさしか感じられずそっちも恐い

セリフに寒い下ネタが多い

有名な都市伝説のひとつの元ネタが登場


⭐7/10

「ハロウィン」や「13日の金曜日」などのジャンルの元祖とみなされている、らしい

未来惑星ザルドス Zardoz

主演:ショーン・コネリー

表現したいらしい内容に映像がついていかなかったお花畑SFコスプレファンタジー
役者たちの空回り気味の熱演が悲しい

⭐5/10 

ルシアンの青春 Lacombe Lucien

監督、脚本:ルイ・マル

映るものすべてが美しい 全編名画 加工されていない天然の良さの欧州美

しかし雰囲気だけの耽美派で終わらず話も面白い戦時下ロマンス

ドイツのナチス、フランスのレジスタンス、となれば緊張感がいや増すが上品な描写  

だが上品過ぎて間延び、最後ダレ気味だったのは惜しかった

⭐8/10

主役ルシアンを演じた人は元木こり わずか23歳で交通事故死

Fuji

アニメと実写合成 アイデア一発 早い者勝ち
電車の窓から見る富士山

⭐1/10

田園に死す

寺山修司なだけに特濃昭和文学だが、タイトル通り牧歌的できれいな映像が多く見やすい

ジトッと湿って重苦しい音楽のセンスは、「書を捨てよ…」と同じくどうにもわからない

主人公の少年が顔面白塗りだがさわやかで、八千草薫、原田芳雄などまわりの人たちも良かった

サルバドール・タリだけは反則

⭐7/10

激突! 殺人拳

The Street Fighter (1974) : Shigehiro Ozawa : Free Download, Borrow, and Streaming : Internet Archive

千葉真一のインチキ空手アクション

残念ながらソニー千葉の格闘スタイルはジャッキー・チェンやブルース・リーなどと比べるとかなりショボい

妙な中腰でクネクネし、わざとらしい呼吸

大見えのポーズや顔芸はギャグそのもの

敵をバタバタと倒してもなぜか爽快感がない

ストーリーはまったく面白くなく映像も良くない

一方、女優たち(志穂美悦子、中島ゆたか)のかわいさきれいさは時を超えていた

⭐5/10

著作権は切れてパブリック・ドメイン

音楽

Lady Marmalade

立体的なリズムで胸躍るセンスの良さ
サビがフランス語(Voulez-vous coucher avec moi?)というのも珍しい
コーラスもさすが黒人で艶めきつつきれいに決まる

クリスティーナ・アギレラその他のカヴァーが映画「ムーラン・ルージュ」のサントラに使われた

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